スマートグリッドの登場と可能性

20090701

「スマートグリッド(次世代送電網)」という言葉をご存じでしょうか。2010年以降、太陽光発電の大量導入時代が到来し、世界的に発電・送電などの電力系統技術のパラダイムシフトが起こると考えられはじめたいま。その象徴的なキーワードとして注目されているのが、このスマートグリッドです。
そんなスマートグリッドについて学ぶセミナー「低炭素研究会~スマートグリッドの登場と可能性」が、30日夜、エコプラザで開かれました。講師として招かれたのは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の渡辺慶一さん(新エネルギー技術開発部主査)。スマートグリッドの仕組みや今後の動向などについて、NEDOによる実証実験のデータをもとにした講演が展開されました。
スマートグリッドとは、電力の供給システムにIT技術を導入することで、供給を一括管理するというもの。これにより、需要の変動に合わせた電力の効率的な発電と供給が可能となります。さらに、発電量が不安定な新エネルギーを安定的なエネルギーと組み合わせることで、新エネルギーの利用を促進させることも可能です。セミナー参加者
からは、「産業構造・社会構造へのインパクトは?」「旧態依然とした電力制度などを変えなくては一般化しないのでは?」といった鋭い質問が相次ぎ、会場は将来のエネルギーのあり方について考えようという熱気に包まれました。

出典:毎日アースデイ新聞